サントリーの「華マーク(Hibiki Crest)」について

サントリーの「華マーク(Hibiki Crest)」について

サントリーの「響(HIBIKI)ウイスキー」に使用されている独特なマークは、そのまんま「響マーク」よ呼ばれていたり「華マーク」とも言われていて、英語圏では一般的に「Hibiki Crest(響クレスト)」と呼ばれています。このマークは、1986年にサントリーがアーティストの五十嵐威暢氏に依頼して制作されたもので、当初はサントリーホールのための企業アートとしてデザインされました。

このデザインは、当時のサントリーのライオンクレストと「響」の漢字を融合させたものです。その後、1991年から2004年までの間、サントリーの企業ロゴとしても使用されました。このマークは、サントリーのブランドアイデンティティを象徴する重要な要素であり、日本の美意識や職人技術を表現しています。そのため、英語圏でも「Hibiki Crest」として覚えられ、サントリーのプレミアムウイスキー「響」の象徴的なデザインとして広く知られています。

このマークは「響(ひび)き / ひびき」という漢字を象形化したものですが、その意味合いは、響き、震え、波、波動という意味で、サントリーウイスキーが目指すウイスキー文化をイメージしているようです。

人の心が響き合う(共鳴する)コンテンツを提供する生活文化企業として、サントリーの社員一人一人が個性を発揮し、さまざまな人と共鳴し、世界中の人々と一緒に感じていきたいということ。 そして、拡大する事業の中でも、このようなキラキラとした人々との共鳴を維持していきたいという意志が込められているそうです。また、このマークは、オーケストラホールの姿にちなんで作られたとも言われています。 音楽が響き渡るホールのステージと観客の配置にも似ていますね。

つまり、響ウイスキーだけに使われるマークではなく、サントリーの職人技と目標性が表れたシンボルとして、サントリーウイスキー全般に使用されていたわけです。

▲1990年3月まで使用されたマーク(左)と 1990年4月以降使用されたマーク(右)

上の画像は1990年代に流通した山崎ウイスキーのラベルに印刷されたマークです。

このマークは1990年4月1日を境に旧マークから新マークに切り替わりました。シングルモルトウイスキー山崎12年ピュアモルトの場合、主に1990年代半ばに流通したボトルからこの新しいマークをつけて発売されたのですが、マークの使用時期と在庫ボトルの流通時期が少し違うのは、流通上の時間差によるものと考えています。

このマークの形や有無によってサントリー社が発売したウイスキーの生産された時期を判別するための共通した基準になりますので覚えておくと便利です。

 

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