主要なスコッチブレンデッドウィスキーのキーモルト情報一覧

主要なスコッチブレンデッドウィスキーのキーモルト情報一覧

日本では今まで下記の4つのウイスキーブームがありました。

  • 1970年代:高度経済成長期における富裕層のお酒として人気が広まる(第1次ブーム)
  • 2008年以降:サントリー角瓶の広告が火付け役になり、国内でハイボール文化が一気に広がる(第2次ブーム)
  • 2014年以降:NIKKAの創業者「竹鶴政孝」を題材にしたTVドラマ「マッサン」をきっかけに国内のウイスキーファンが増える(第3次ブーム)
  • 2020年以降:コロナ禍における宅飲みや一人飲みが増えた背景から、国内のみならず世界的にウィスキーファンが増える(第4次ブーム)

特に、第4次ブームでは世界的なシングルモルトウィスキーのブームが巻き起こり、マッカランやスプリングバンク、山崎などのシングルモルトウィスキーは市場の流通価格が数年前に比べて数倍にも暴騰することもありました。

そんな中で当店が提案しているのが、過去に流通していた終売となった古酒ウィスキーです。同じ銘柄の同じスペックの古酒ウィスキーと現行ウィスキーを比べると、だいたいは古酒ウィスキーのほうが値は張ります。しかし、そのコストパフォーマンスとしては古酒ウィスキーが圧勝を納めることが多いです。そのために古酒ウィスキーは、コアなウィスキーマニア層からの買い求めが加速しており、年々価格が激しく上がり続けています。

その反面、2種類以上の異なる原酒をブレンドしたブレンデットウィスキーは、数十年から半世紀前に流通していた古酒ウィスキーであっても、シングルモルトウィスキーほど値上がりが激しくありません。もちろん、シングルモルトウィスキーよりはキャラクターが弱いブレンデットウィスキーですが、黄金時代に生産された最上級の原酒を手ごろに楽しむには十分に素晴らしい選択肢になります。

下記には今でも人気のブレンデットの過去と今の構成原酒(モルト)をまとめています。古酒ウイスキーを楽しむうえで参考になればと思います。


ウィスキー名

キーモルト(過去)

キーモルト(現在)

備考

1

Johnnie Walker

Cardhu, Talisker, Clynelish, Caol Ila, Glen Elgin

Cardhu, Caol Ila, Clynelish, Glenkinchie, Teaninich

広範囲のモルト原酒を使用。Cardhuが中核。ラベルごとに構成が異なる。

2

Ballantine’s

Glenburgie, Miltonduff, Scapa

Glenburgie, Miltonduff, Glentauchers

GlenburgieとMiltonduffが現在の柱。Scapaは使用されなくなった。

3

Chivas Regal

Strathisla, Glenlivet

Strathisla, Allt-a-Bhainne, Longmorn, Braeval

Strathislaが一貫してキーモルト。新しい自社モルトも使用。

4

Dewar’s

Aberfeldy, Royal Brackla

Aberfeldy, Craigellachie, Aultmore, Royal Brackla

4蒸溜所体制に拡大。berfeldyが中心。

5

Famous Grouse

Highland Park, Tamdhu

Highland Park, Macallan, Glenrothes

現在もHighland ParkとMacallanが中心。Glenrothes追加。

6

Grant’s

Glenfiddich, Balvenie

Glenfiddich, Balvenie, Kininvie

すべてウィリアム・グラント社所有の蒸溜所。

7

Teacher’s

Ardmore, GlenDronach

Ardmore, Glenturret

かつてはGlenDronach。現在はArdmore主体でピーティ。

8

J&B Rare

Knockando, Glen Spey

Knockando, Auchroisk, Glen Spey

ライトでフルーティなスペイサイドモルトが中心。

9

Bell’s

Blair Athol, Dufftown

Blair Athol, Dufftown, Inchgower

Blair Atholが中心で、味のベースを形成。

10

Cutty Sark

Glenrothes

Glenrothes, Macallan, Highland Park

昔はGlenrothes主体。近年はEdrington社所有モルトに拡大。

11

White Horse

Lagavulin

Lagavulin, Glen Elgin, Craigellachie

かつてはアイラのラガヴーリンが中核。現在も個性の核として使用。

12

Haig

Glenkinchie

Cameronbridge (グレーン主体), Glenkinchie

現在はグレーン比率高め。モルトとしてはGlenkinchieが核。

13

Black & White

Dalwhinnie, Glendullan

Glendullan, Blair Athol

バランス重視の構成。グレーン比率高め。

14

Vat 69

Glenesk, North British

Unspecified (ブレンデッド主体)

明確なキーモルトは非公開。現在は大手グレーン主導。

15

100 Pipers

Allt-a-Bhainne

Allt-a-Bhainne, Glenburgie

アジア圏で人気。スペイサイド中心。

 

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