人間国宝 中田 一於 作 九谷焼 釉裏金彩 湯呑 洋酒用酒器 訳あり #187
人間国宝 中田 一於 作 九谷焼 釉裏金彩 湯呑 洋酒用酒器 訳あり #187
商品タイトル:2024年人間国宝認定 中田一於 作 九谷焼 釉裏金彩 湯呑 洋酒用酒器
中田一於(なかた かずお)氏は、2024年に「釉裏金彩(ゆうりきんさい)」の技法において、九谷焼の装飾技術としては初となる「人間国宝(重要無形文化財保持者)」に認定されました。この歴史的な快挙は、氏が半世紀以上にわたり研鑽を積んできた「金彩」の表現が、日本の工芸美における最高到達点であることを国家が公式に認めたものです。人間国宝である三代 徳田八十吉氏に師事し、色のグラデーションの極致を学んだ中田氏は、そこへさらに「金」という永遠の輝きを閉じ込めることで、九谷焼に新たな次元の美をもたらしました。
九谷焼の長い歴史の中で、中田氏が唯一無二とされる理由は、本作の主題である「釉裏金彩」の圧倒的な難易度と静謐な美しさにあります。釉裏金彩とは、器の表面に微細な金箔を貼り、その上から透明な釉薬をかけて焼き上げる技法です。金箔は極めて薄いため、焼成時の凄まじい熱量によって溶け去ったり、釉薬の流れに押し流されたりするリスクが常に付きまといます。中田氏は、数千枚にも及ぶ砂粒のような金箔片を、ピンセットを用いて一粒ずつ寸分の狂いもなく配置し、独自の温度管理によって釉薬の下にその輝きを永遠に封じ込めます。この「内側から湧き上がるような、しっとりと上品な光の深み」こそが、表面に金を焼き付ける通常の金彩とは一線を画す、人間国宝にしか到達し得ない神技です。
本作は、中田氏が人間国宝への道を確固たるものにしていった円熟期の作風を色濃く反映しており、氏の代名詞とも言える幾何学的な金彩文様が器全体に端正に施されています。瑠璃色や淡い紫の釉薬の奥で、整然と並ぶ金箔が光を反射し、ある時は星霜のように、またある時は静かな水面に映る光のように揺らめきます。本来は「湯呑」として制作された本作ですが、その高い装飾性と手になじむ重厚感は、数十年の時を経たオールドボトル・ウイスキーや希少なシングルモルトを愉しむための「洋酒用酒器」として、これ以上ない品格を放ちます。琥珀色の液体を注ぐことで、液体の屈折が金彩の輝きをさらに増幅させ、所有する者だけが体験できる幻想的な景色を掌の中に描き出します。
世界的な価値の証として、中田氏の作品はワシントン・スミソニアン機構のサックラー美術館や東京国立近代美術館などに永久収蔵されていますが、2024年の人間国宝認定を受け、氏の作品は「日本の文化遺産」としての地位を確立しました。本作のような、技術と芸術性が完璧に調和した一点物は、今後美術市場においてその希少性がますます高まっていくことは間違いありません。名実ともに日本の頂点に立った巨匠の「光の結晶」を傍らに、最高の一杯を嗜む時間は、単なる日常を超えた、至高の文化的特権と言えるでしょう。
- 作者:中田 一於(なかた かずお、1949~)
- 作者の代表的な活動歴:[1990年] 日本伝統工芸展 文部大臣賞、[1993年] 釉裏銀彩壷がスミソニアン・サックラー美術館に永久保存、[2011年] 紫綬褒章受章、[2019年] 旭日小綬章受章、[2024年] 重要無形文化財「釉裏金彩」保持者(人間国宝)に認定。
- 制作年代:2000年代~2010年代(技法の完成された円熟期)
- 状態:訳アリ品、縁に1か所欠けあり(商品画像参照)
- 付属品:共箱(作家直筆署名・捺印入りの木箱)
- 材質:陶器(九谷焼・釉裏金彩)
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寸法:口径 約 8.8 cm、高さ 約 7.5 cm
- 中田一於作品の特徴:透明な釉薬の下に金箔や銀箔を閉じ込める「釉裏彩」の技法が最大の特徴。金箔が直接空気に触れないため変色せず、釉薬を通した柔らかく奥行きのある光沢が、現代的で気品あふれる空間を演出します。
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