常滑市無形文化財保持者 小西 洋平 作 朱泥練り上げ源心彩 手引ろくろ 酒器一対 #224
常滑市無形文化財保持者 小西 洋平 作 朱泥練り上げ源心彩 手引ろくろ 酒器一対 #224
常滑焼の歴史において、手引ろくろの技術を極め、2013年に常滑市無形文化財保持者に認定された現代の巨匠、小西洋平(こにし ようへい、1941- )氏による朱泥練り上げ源心彩の作品をご紹介いたします。小西氏は、イギリスのヴィクトリア&アルバート博物館やアメリカのフィラデルフィア美術館に作品が収蔵されるなど、国際的な芸術価値を確立している作家です。本作は、小西氏の代名詞である練り上げ技法と、ろくろ技術の限界に挑む薄造りが融合した、極めて希少な一対です。当店では、その洗練された美学と卓越した口当たりを最大限に活かすため、長期熟成させた古酒やウィスキーを楽しむためのロックグラスとして提案いたします。
小西氏の創作において最も高く評価されているのは、色の異なる土を幾重にも積み重ねることで緻密な文様を描き出す練り上げ技法です。本作では、常滑を象徴する朱泥を軸に、白泥や黒泥を精密に層状に重ね合わせており、単なる表面的な絵付けとは一線を画す、器の内部から滲み出るような奥行きのある景色を形成しています。性質や収縮率の異なる複数の土を接合させるため、焼成時に亀裂や歪みが生じるリスクが極めて高い技法ですが、小西氏は常滑の伝統に裏打ちされた土の選定と熟練の勘により、これを見事に制御しています。この「源心彩」と名付けられた独自の色彩表現は、地層のような多層的な美しさを湛え、見る角度によって千変万化の表情を見せてくれます。
造形面において特筆すべきは、無形文化財の認定理由でもある卓越した手引ろくろ技術による薄造りです。実際に本作を手にした時、まず陶器と思えないほどの軽さに驚き、その後は非常に繊細に指と密着する滑らかさに驚かされることでしょう。作家の技法の特殊さと素晴らしさに感服するところから鑑賞が始まるこの作品は、指先の感覚のみで土の厚みを限界まで薄く引き延ばす技法により、手に取った瞬間に心地よい緊張感を生み出しています。さらに表面には、手吹きガラスのカットにも通じる鋭い削り加工が施されており、この削りによって練り上げられた土の層が断面として露出し、より幾何学的でモダンな意匠へと昇華されています。この薄造りは口当たりの良さにも直結しており、繊細な酒の揺らぎをダイレクトに唇へと伝え、芳醇な香りを引き立てる役割を果たします。
常滑焼特有の朱泥が持つマットな質感は、使い込むほどに艶を増し、所有者と共に成長していく楽しみを提供してくれます。世界最高峰の美術館に認められた芸術性と、日常の酒席を格調高い儀式へと変える実用性が同居した本作は、まさにジャパニーズ・コウゲイの最高峰と呼ぶに相応しい逸品です。手の中に収まる常滑の土と火の結晶は、琥珀色の液体を注いだ瞬間に新たな生命を宿し、静謐な晩酌の時間に深い感動をもたらしてくれるでしょう。
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作者: 小西 洋平(こにし ようへい、1941- )
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作者の代表的な活動歴: [1982年] フランスのバロリス国際陶芸ビエンナーレにて銀賞を受賞、[2013年] 常滑市指定無形文化財「常滑焼(手引ろくろ)」の保持者に認定。現在は日本工芸会正会員として、伝統技術を継承しつつ独学で進化させた「練り上げ」と「薄造り」の技法を武器に、現代常滑焼の最高峰として活動を続けている。
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作品収蔵: ヴィクトリア&アルバート博物館(イギリス・ロンドン)、フィラデルフィア美術館(アメリカ)、愛知県立陶磁美術館(愛知県瀬戸市)、常滑市陶磁器会館(愛知県常滑市)、INAXライブミュージアム(愛知県常滑市)、他。特にロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館には、氏の代表的な技法である練り上げを用いた作品が収蔵されており、国際的な芸術価値が確定している作家である。
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制作年代: 1980年代~1990年代前半
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状態: 非常に良い(欠けなし、割れなし、経年による風合いあり)
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付属品: なし
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材質: 陶器(常滑焼・練り上げ)
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寸法: 高さ 約 9.3 cm、口径 約 6.3 cm、
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