北海道陶芸会会長 日本工芸会正会員 中村 照子 作 染付 飛龍文 馬上杯 藤窯 #239
北海道陶芸会会長 日本工芸会正会員 中村 照子 作 染付 飛龍文 馬上杯 藤窯 #239
中村照子(なかむら てるこ、1944〜現在)氏は北海道江別市に藤窯を構え、北海道陶芸会の会長および日本工芸会の正会員という、名実ともに北海道陶芸界の頂点に立つ作家です。本作は、氏の主要な技法として知られる土の象嵌とは一線を画し、磁器を思わせる清廉な白地の上に、呉須を用いて力強い飛龍を描き出した染付の馬上杯です。手引ろくろによって端正に引き上げられた薄造りのフォルムは、女流作家らしい繊細さと、伝統工芸会正会員としての確かな技術力が融合しており、北の大地の静謐な空気感を見事に表現しています。
文様として描かれた飛龍は、一筆一筆に作家の息遣いが感じられる動的な描写が特徴です。淡い青から深い青へと移り変わる染付のぼかし技法により、龍が雲を切り裂き天へ昇るダイナミズムが表現されており、その表面は透明感のある釉薬によって滑らかに仕上げられています。この飛龍文は、上昇や守護を象徴する吉祥の意匠であり、古来より馬上で酒を嗜むために用いられた気品ある馬上杯の形状と相まって、手に取る者の志を高く導くような威厳を放っています。
本作の特筆すべき点は、背景の白地と青い龍の境界が極めて鮮明でありながら、全体としてしっとりと指に吸い付くような潤いのある質感を持っていることです。これは高度な施釉技術と焼成管理の賜物であり、日常の器を芸術の域まで高める中村氏の感性が如実に表れています。当店では、この格調高い馬上杯を、琥珀色のジャパニーズ・ウイスキーや長期熟成させた日本酒を味わうための特別な酒器として提案いたします。高台を指で挟み、冷徹なまでの白と躍動する青の対比を愛でながら過ごす時間は、まさに至福のひとときとなるでしょう。
中村照子氏は日本伝統工芸展など国内外の主要な公募展で高く評価され続けており、その作品は北海道の陶芸文化を象徴する貴重な資料としても扱われています。本作のような、筆致の冴えが際立つ一点物の酒器は、市場に出回ることが極めて稀であり、ジャパニーズ・コウゲイの真髄を求めるコレクターにとって、これ以上ない蒐集の機会となります。江別の豊かな土と、中村氏の研ぎ澄まされた美学が結実したこの飛龍文馬上杯を、ぜひ特別なコレクションの一つにお加えください。
- 作者: 中村 照子(なかむら てるこ、1944〜現在)
- 作者の代表的な活動歴: 北海道陶芸会会長。公益社団法人日本工芸会正会員。北海道江別市藤窯にて創作活動。日本伝統工芸展入選多数、道展賞受賞、NHK放送局賞受賞など、北海道を代表する陶芸家として国内外で高く評価されている。
- 制作時期:2008年〜2014年頃(推定)
- 状態: 非常に良い(欠けなし、割れなし、経年による風合いあり)
- 付属品: 専用和紙箱、栞
- 材質: 陶磁器
- 寸法: 口径 約 7.2 cm、高さ 約 9.5 cm
- 注意: 当店が提供する商品は新品未使用であっても生産時期が大変古いものであり、すべて中古品として掲載しています。商品には経年によるダメージがある場合がありますので、ご理解及びご確認の上で購入をご検討ください。
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