伝統工芸展受賞作家 武田 敏男 作 鉄絵緑彩葡萄文 ピッチャー、ヴィンテージ プレミアム ウォータージャグ、徳田八十吉師事 #250
伝統工芸展受賞作家 武田 敏男 作 鉄絵緑彩葡萄文 ピッチャー、ヴィンテージ プレミアム ウォータージャグ、徳田八十吉師事 #250
1932年(昭和7年)石川県小松市に生まれ、日本伝統工芸展など国内主要展覧会での受賞・入選を重ね、石川県立美術館や小松市立博物館をはじめとする公的な機関に作品が収蔵されている正統派の陶芸家、武田敏男氏による大変希少なピッチャー(水差し)をご紹介します。一見すると益子焼などの民藝陶器を思わせる骨太で温かみのある佇まいですが、本作は九谷焼の正統たる血統を持つ武田敏男氏が、伝統的な鉄絵と釉薬の技術を応用して練り上げた至高の陶器作品です。当店では、この格調高き大作を、極上の古酒を贅沢に湛えるためのウォータージャグ(水差し)、あるいは特別な酒席を彩るプレミアムな高級酒器として提案いたします。
武田敏男氏の美術的価値の根幹にあるのは、1950年(昭和25年)から師事した九谷焼の名門・徳田八十吉の系譜から受け継いだ、圧倒的な釉薬の調合技術と絵付けの表現力です。本作において最も評価されるべき技法は、白い素地(あるいは白化粧)の上に、鉄分を含む顔料でダイナミックに文様を描き出す鉄絵(てつえ)と、ガラス質の鮮やかな緑色の絵の具を組み合わせた鉄絵緑彩の技術、そして大胆な釉薬の掛け分け技法にあります。これらは九谷焼の歴史における古九谷や吸坂調の伝統、さらには師門で培った高度な熱管理技術が遺憾なく発揮された職人技の結晶です。
本作の意匠を細かく観察すると、武田敏男氏の卓越した造形センスと筆技が随所に息づいていることが分かります。器の主役となる葡萄紋は、伸びやかで力強いタッチの鉄絵によって蔓や実が描かれ、そこに重ねられた瑞々しい緑彩の葉が、白地の背景に対して鮮烈なコントラストを生み出しています。葡萄は豊穣や多産、子孫繁栄を象徴する大変縁起の良い吉祥文様であり、その古典的なモチーフが現代的で力強いデザインへと昇華されています。さらに器の下部、堅牢に作り込まれたハンドル、そして内側の口縁部分にいたるまで、深いチョコレート色から黒色へと発色する濃厚な鉄釉(天目釉・飴釉風)が大胆に掛け分けられており、これが作品全体に視覚的な安定感と、用の美を体現した民藝的な美意識をもたらしています。重厚でありながら注ぎ口のキレの良さや持ちやすさを追求した構造は、ロクロ成型からパーツの接合にいたるまで、熟練した個人作家ならではの計算された手仕事の極致です。
国内外の市場において、武田敏男氏のこうした陶器タイプの大作ピッチャーは詳細な情報がほとんど流通しておらず、出会うこと自体が極めて困難な珍しい名品です。確かな受賞・収蔵実績に裏付けされた美術的価値と、人間国宝へと繋がる徳田八十吉直系の血統が保証するクリエイティビティは、時の経過とともにさらにその輝きを増していきます。琥珀色の古酒を美しく引き立てるウォータージャグとして、あるいはキャビネットの主役を飾る美術工芸品として、日本の工芸が到達した真の用の美を日常の特等席で存分にご堪能ください。
- 作者: 武田 敏男(たけだ としお、1932-)
- 作者の代表的な活動歴: [1950年より] 徳田八十吉に師事、[1955年] 独立、日本伝統工芸展入選、石川県現代美術展や一水会展など国内主要展覧会での受賞・入選を重ねる。日本工芸会正会員。
- 作品収蔵: 石川県立美術館、小松市立博物館、他。
- 制作年代: 1980年代~1990年代(推定)
- 状態: 非常に良い(欠けなし、割れなし)
- 付属品: 共箱、栞
- 材質: 磁器(益子焼・彩釉)
- 寸法: 高さ 約 20 cm、幅 約 22 cm
- 注意: 当店が提供する商品は新品未使用であっても生産時期が大変古いものであり、すべて中古品として掲載しています。商品には経年によるダメージがある場合がありますので、ご理解及びご確認の上で購入をご検討ください。
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