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サントリー美術館大賞展入選作家 北川 宏幸 作 焼〆打刻紋三足水滴 洋酒用ウォータードロッパー、ウィスキードロッパー #264

サントリー美術館大賞展入選作家 北川 宏幸 作 焼〆打刻紋三足水滴 洋酒用ウォータードロッパー、ウィスキードロッパー #264

通常価格 ¥60,000 JPY
通常価格 セール価格 ¥60,000 JPY
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本作は、天目釉および鉄釉の世界的巨匠である木村盛康氏のもとで4年間にわたり内弟子として過酷な修行を重ねた名工、北川宏幸(きたがわ ひろゆき、1955年-2017年) による焼〆の水滴です。日本の書道文化において硯に水を注ぐために使われてきた伝統的な水滴の中でも、本作は大変珍しい三足(みつあし)の意匠を有しており、当店ではこれを現代のラグジュアリーなバータイムを彩るプレミアムなウォータードロッパー、あるいはウィスキードロッパーとして提案いたします。歳月を経て深い琥珀色へと変化し、濃厚な芳香とまろやかなコクを湛えた希少な古酒や、こだわりのウイスキーを氷と共に味わう際、この器を用いてわずか数滴の水を加えることで、お酒の持つ本来の香りを鮮烈に開かせるための至高の道具となります。東洋の伝統的な造形を現代のライフスタイルにおける実用アートへと昇華させたこの器は、海外のコレクターや目の肥えたゲストをもてなす最高に贅沢な体験を演出します。

作者である北川宏幸は京都府に生まれ、竹細工の名工であった祖父の職人精神を受け継ぎながら、伝統の技に現代的な感覚を融合させた京焼・清水焼の実力派陶工でした。京都造形芸術学院陶芸科の在学中から木村盛康氏に弟子入りして厳格な美意識を学び、以後4年間にわたり師事するとともに、昭和53年には京都府立陶工専修職業訓練校成形科を卒業して極めて正確なロクロ成形技術を習得しました。昭和62年に京都府綴喜郡にて自らの窯である陶房弥三郎を開窯してからは、昭和63年の朝日現代クラフト展および新匠工芸会展への入選を皮切りに、平成3年にも再び朝日現代クラフト展に入選するなど頭角を现します。さらに平成4年には、美術界において極めてステータスの高いサントリー美術館大賞展'92挑むかたち展への入選という快挙を成し遂げ、同時に札幌芸術の森クラフト展、朝日陶芸展、京展にも立て続けに入選を重ねました。その後も平成7年に新美工芸会展で奨励賞を受賞し、平成9年には同展にてシンポ工業賞を受賞するなど、現代工芸の最前線となる主要公募展において極めて華々しい実績を残しました。2017年に62歳という若さで急逝されたため、市場にある作品が氏の生涯の遺作のすべてとなり、今後新しい作品が世に出ることは絶対にないという非常に高い希少性を持っています。

北川陶芸の真髄は、師から受け継いだ鉄釉や各種の泥釉を自在にコントロールする高い技術力と、その圧倒的な計算力を裏付けとして表現される緻密な焼〆の技法にあります。一般的に焼〆は釉薬を一切かけずに土そのものを高温で焼き締める素朴な技法ですが、氏の作品は粘土が乾燥する前の極めて繊細なタイミングを見計らい、気が遠くなるような回数の正確な打刻を繰り返すことで、表面に微細な粒状の文様をびっしりと施す点に最大の卓越性があります。この気の遠くなるような手仕事の積み重ねに加え、窯焚きの際に薪の灰が自然に降りかかることで生まれる自然釉が合わさることで、狙い通りの静謐かつモダンな景色を生み出す極めて難易度の高い焼成を行っていました。

本作の造形美を細部まで観察すると、これらの高度な技術と作家の執念がこの小さな球体のフォルムの中に完全に結実していることが分かります。寸分の乱れもなく全面に刻まれた極小の打刻紋は、光を受けることで細やかな陰影を作り出し、手にした際にも吸い付くような独特の心地よい質感を伝えます。さらに本作において特筆すべき特別な意匠である底部に配された三つの足は、乾燥時や高温での焼成時に生じる収縮率の違いから、本体との接合部にひび割れや焼き上がりのガタつきを極めて引き起こしやすいという非常に高いリスクを伴います。これらを一切の狂いなく完璧に水平に自立させる成形技術は、氏が訓練校時代に培った高精度な職人技の証明に他なりません。この三足の様式は、東洋の古典的な器格に通じる高雅な風格を醸し出し、バーカウンターへと据えた際にも器をわずかに浮かび上がらせることで立体的な美しい陰影を生み出し、格別な存在感を放ちます。また、登り窯の激しい炎の中で降りかかった自然の灰が土肌と完璧に融合し、部分的に自然釉による渋い緑色や焦げ茶色のグラデーションを生み出しており、炎と土が一体となった劇的な瞬間をそのまま器の中に閉じ込めています。器の底部には氏の真正の作であることを示す宏のサインが刻まれており、作家自身の手による箱書きと落款が据えられた専用の共箱、包布、そして詳細な陶歴が記された栞がすべて揃っています。欠けや割れのない非常に良いコンディションを保った完品であり、海外では手に入れることが極めて困難な日本の至高のクラフトピースとして、揺るぎない資産価値を持つ一品です。

  • 作者: 北川 宏幸(きたがわ ひろゆき、1955年-2017年) 
  • 作者の代表的な活動歴:[1977年] 京都造形芸術学院陶芸科卒業、京都クラフト展入選、[1978年] 京都府立陶工専修職業訓練校成形科卒業、[1987年] 「陶房弥三郎」を開窯、[1988年] 朝日現代クラフト展入選、新匠工芸会展入選、[1991年] 朝日現代クラフト展入選、[1992年] サントリー美術館大賞展'92「挑むかたち」入選、札幌芸術の森クラフト展入選、朝日陶芸展入選、京展入選、[1995年] 新美工芸会展奨励賞受賞、[1996年] 日清めん鉢大賞展入選、[1997年] 新美工芸会展シンポ工業賞受賞 作品収蔵実績:京都陶磁器会館(特設展・クローズアップ陶人選出)、など
  • 製作年代: 2010年 頃(推定)
  • 商品状態: 非常に良い(欠けなし、割れなし)
  • 付属品: 専用共箱 あり
  • 材質: 陶器(焼〆・自然釉) 
  • 寸法: 高さ 約 7.5 cm、横幅 約 7.0 cm
  • 注意: 当店が提供する商品は新品未使用であっても生産時期が大変古いものであり、すべて中古品として掲載しています。商品には経年によるダメージがある場合がありますので、ご理解及びご確認の上で購入をご検討ください。

低在庫:残り1個

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