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文部大臣賞受賞、ボストン美術館永久収蔵作家 叶 光夫 作 鉄刷毛目 筒茶碗 ロックグラス #307

文部大臣賞受賞、ボストン美術館永久収蔵作家 叶 光夫 作 鉄刷毛目 筒茶碗 ロックグラス #307

通常価格 ¥65,000 JPY
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近代日本の陶芸史において、科学的分析に基づく釉薬研究の最高峰に君臨しながら、生涯にわずか6回しか個展を開催しなかった京都の名工、叶光夫による鉄刷毛目筒茶碗です。清水焼の名門・叶家に生まれ、京都陶磁器試験所を経て日本の科学的陶芸の先駆者である小森忍に師事した叶光夫は、中国古陶磁の釉薬と焼成メカニズムを徹底的に究明しました。走泥社結成メンバーである叶哲夫(二代叶松谷)が「用の美」の極致として葛藤の末に継承を選んだ師であり、建築家アントニン・レイモンドの夫人ノエミ・レイモンドからの依頼でモダニズム溢れる洋食器を手掛けるなど、伝統と現代性が融合した独自の陶芸世界を確立しました。

叶光夫の作品において最も評価されている技法および意匠は、科学的探求に裏打ちされた高度な釉薬表現と、東洋伝統の意匠を現代的な造形精神へと昇華させた刷毛目や釉彩の豊かな表情です。本作品「鉄刷毛目 筒茶碗」には、その真骨頂が明確に表れています。胴部全体には化粧土や鉄釉が力強い刷毛の運筆によって施されており、刷毛目の隙間から覗く素地の質感と濃淡の変化が、絶妙な景色を作り出しています。さらに、高台付近から胴下部にかけて掛けられた濃密な黒褐色の鉄釉と、上部の温かみのあるクリーム調の釉薬が窯の中で複雑に溶け合い、流れるような窯変を見せています。気泡の痕跡や細かなピンホールが散見される不均一で奥行きのある釉面は、陶磁器試験所や中国古陶磁研究で培われた物理的・化学的知識に基づく完璧な焼成コントロールが生み出した技です。高台内には「光」の角印が明瞭に捺されております。

本作品の製作年代は、1953年の日展北斗賞受章後の1950年代半ばから、日展審査員・会員として活躍した1950年代末〜1960年代初頭の黄金期に符合します。添えられた専用共箱の蓋表に記された力強い墨書、および蓋左下の署名と朱印も、この時期の箱書きの特徴と完全に一致します。晩年様式に至る前段階の、最も造形・釉薬ともに冴え渡っていた一時期を示す貴重な作品です。手にすっぽりと収まる絶妙な筒型の造形は、お茶を点てる筒茶碗としてだけでなく、ロックグラスとしても手馴染みよくお使いいただけます。

  • 作者: 叶 光夫(かのう みつお、1903年-1970年)
  • 作者の代表的な活動歴:[1920年] 大連の中国陶瓷研究所に入所し中国古陶磁研究に従事、[1943年] 満州国嘱託として官窯設営地選定のため渡満、[1946年] 日本美術展初出品、[1949年] 日本美術展特選受賞、[1953年] 日本美術展北斗賞受賞、[1957年] 日本美術展審査員就任、[1958年] 社団法人日展会員就任、[1967年] 日展審査員および文部大臣賞受賞、[1968年] 日展評議員就任、[1969年] 新宮殿造営に際し白瓷花瓶謹作
  • 作品収蔵実績:京都国立近代美術館、ボストン美術館(アメリカ)、サンパウロ美術館(ブラジル)、日本芸術院、パロリス美術館(フランス)、ファエンツァ博物館(イタリア)
  • 製作年代: 1955年〜1962年頃(推定)
  • 商品状態: 非常に良い(欠けなし、割れなし、経年劣化による箱の割れと汚れあり)
  • 付属品: 専用共箱、共布(落款印あり)、箱紐あり
  • 材質: 陶器(鉄釉・刷毛目)
  • 寸法: 高さ 約 9.6 cm、幅 約 10.5 cm、内口径 約 8.9 cm
  • 注意: 当店が提供する商品は新品未使用であっても生産時期が大変古いものであり、すべて中古品として掲載しています。商品には経年によるダメージがある場合がありますので、ご理解及びご確認の上で購入をご検討ください。

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