日本花器茶器美術展 文部大臣部門入賞 美濃・高根山下窯 中島一 耀 作 志野夫婦湯呑 和のロックグラス #316
日本花器茶器美術展 文部大臣部門入賞 美濃・高根山下窯 中島一 耀 作 志野夫婦湯呑 和のロックグラス #316
美濃の陶芸家・中島一耀氏による志野の夫婦湯呑、大小2客組です。共箱には「志野夫婦湯呑」の墨書と「一耀」の署名・朱印があり、2枚の包布にも「一耀」の印が押されています。作家の略歴を記した栞が付属します。当店では、この湯呑を、古酒やウイスキーを味わうための和のロックグラスとしてご提案いたします。
中島氏は1949年(昭和24年)生まれとされます。付属の略歴栞によれば、中島氏は1975年(昭和50年)3月に岐阜県土岐市泉町久尻で開窯しました。1985年(昭和60年)6月には土岐市陶芸村に陶房を築き、1989年(平成元年)8月には窖窯を築いています。この窯は、大徳寺別院徳禅寺住職・橘宗義和尚により「高根山下窯」と命名されました。開窯以後、一水会陶芸展に3回入選し、日本花器茶器美術展(日芸展)では文部大臣部門で入賞しています。個展は、名古屋三越栄本店、阪神百貨店本店、三越池袋店、京王百貨店新宿本店、近鉄百貨店阿倍野店などの百貨店のほか、京都の野村美術館でも開いています。
同じ栞の中で中島氏は、志野が黄瀬戸・織部とともに桃山時代の美濃の窯で生まれたやきものであることに触れています。そして、たっぷりと掛かった釉と志野特有の火色、鬼板(酸化鉄)を下掛けにした鼠志野の味わいを挙げたうえで、美濃陶芸の伝統に立ちながら時代の若々しい感触と表現を追究することを作陶の目的としています。作品については、一片のへら使いにも留意し、釉薬を吟味し、焼成に全てを尽くしたものであると記しています。
本品にも、その志野の特徴がよく表れています。厚く掛かった白い志野釉は、全体が淡い桃色から紅色を帯び、器面には柚肌と呼ばれる無数の小さな孔が散って、孔の底から赤い発色がのぞきます。釉には細かな貫入が全体に入っています。胴には灰青色の筆の跡のような文様が浮かび、その縁には黒褐色の斑が現れています。器形は円筒形を基本に、胴にはへらで押したような面と歪みがあり、口縁は厚くゆるやかに波打っています。2客は大きさだけでなく、文様の配置や歪みの表情もそれぞれに異なります。
高台は低く削り出され、釉の掛からない土の部分は橙から赤褐色に焼け、淡い黄色の丸い跡が3か所に見られます。高台脇には箆で刻んだ印があります。胴の裾には、2客とも土が小さく見えている部分があります。内側にも志野釉が掛かり、淡い桃色の釉面に細かな貫入と小さな鉄の粒が見られます。なお、文様の技法と焼成した窯の種類は、外観からは断定できないため記載を控えております。
制作年代は、付属の栞をもとに推定しています。栞の陶歴は1989年(平成元年)8月の窖窯築窯が最終項目で、栞はそれ以降に作られたものと判断できます。本品はこの栞と組で伝わっていることから、制作も1989年8月以降から1990年代と推定しました。
- 作者: 中島 一耀(なかじま いちよう、1949年生まれとされる)
- 作者の代表的な活動歴: [1975年] 岐阜県土岐市泉町久尻にて開窯、[1975年以後] 一水会陶芸展に3回入選、日本花器茶器美術展(日芸展)文部大臣部門にて入賞、名古屋三越栄本店・阪神百貨店本店・三越池袋店・京王百貨店新宿本店・近鉄百貨店阿倍野店・京都 野村美術館ほかで個展、[1985年] 土岐市陶芸村に陶房を築窯、[1989年] 窖窯を築窯、大徳寺別院徳禅寺住職・橘宗義和尚により「高根山下窯」と命名
- 制作年代: 1989年-1990年代 頃(推定)
- 商品状態: 非常に良い(欠けなし、割れなし)
- 付属品: 専用共箱、包布(2枚)、栞 あり
- 材質: 陶器(志野)
- 寸法: 大 高さ 約 9.0 cm、口径 約 8.5 cm/小 高さ 約 8.5 cm、口径 約 8.0 cm
- 注意: 当店が提供する商品は新品未使用であっても生産時期が大変古いものであり、すべて中古品として掲載しています。商品には経年によるダメージがある場合がありますので、ご理解及びご確認の上で購入をご検討ください。
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