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京都国立近代美術館収蔵作家 日本工芸会正会員 武田 敏男 作 縞文 ぐい呑 人間国宝 田村耕一師事 和のショットグラス #397

京都国立近代美術館収蔵作家 日本工芸会正会員 武田 敏男 作 縞文 ぐい呑 人間国宝 田村耕一師事 和のショットグラス #397

通常価格 ¥31,000 JPY
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1932年(昭和7年)に富山県高岡市に生まれた陶芸家、武田敏男(たけだ としお、1932-)氏のぐい呑をご紹介します。武田氏は金沢美術工芸大学で陶芸を修めたのち、京都と金沢で研鑽を積み、後に人間国宝となる田村耕一氏のもとでも学びました。1964年からは栃木県益子に窯を築いて作陶を続けています。日展、日本陶芸展、日本伝統工芸展に入選を重ね、日本陶芸展の出品作はカナダ・アメリカ巡回展に選ばれたのち、京都国立近代美術館に収蔵されました。日本工芸会正会員です。本品は共箱に「ぐい呑」と記された盃ですが、当店では手のひらに収まる小ぶりな寸法と、土と釉が織りなす重厚な表情を生かし、熟成を重ねた古酒ウイスキーやブランデーをストレートで少しずつ味わうための和のショットグラス(酒器)としてご提案いたします。

付属の栞「武田敏男・作陶歴」によると、武田氏は1955年(昭和30年)に金沢美術工芸大学を卒業し、引き続き同校の研究科で研究を続けました。1956年(昭和31年)には京都に出て米沢蘇峯氏に師事し、日展に入選しています。1957年(昭和32年)には金沢に戻り、金沢美術工芸大学教授であった九谷焼の北出塔次郎氏の助手として母校に勤務しました。1960年(昭和35年)には栃木県佐野の田村耕一氏を頼って師事し、田村氏の斡旋で益子の塚本製陶所に入って作陶の研究に専念しています。1963年(昭和38年)には釉薬と焼成の技術を習得するため名古屋工業試験所に入り、加藤悦三氏と森田四郎氏に学びました。翌1964年(昭和39年)に益子に窯を築いて独立し、1966年(昭和41年)には益子在住の同志と「象土会」を結成しています。1969年(昭和44年)には日本伝統工芸展に入選しました。1971年(昭和46年)には毎日新聞社主催の「日本陶芸展」に入選し、その出品作はカナダ・アメリカ巡回展に選ばれたのち、京都国立近代美術館に買い上げられています。その後は、1973年(昭和48年)から1978年(昭和53年)にかけて東京・日本橋高島屋で計4回の個展を開き、1979年(昭和54年)には横浜高島屋で個展を開くなど、主要百貨店の美術画廊で発表を重ねました。1974年(昭和49年)には日本工芸会正会員となっています。さらに1990年には「鉄銅彩葡萄文鉢」が第37回日本伝統工芸展に入選しました。

武田敏男氏の評価を示す代表作として確認できるのが、この「鉄銅彩葡萄文鉢」です。鉄銅彩は、鉄と銅という二つの金属の呈色を組み合わせて器面を彩る表現です。師の田村耕一氏は、鉄絵に銅彩を併用して色彩に変化を与える表現などが認められ、1986年に重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されました。武田氏の鉄銅彩は、この系譜に連なる技法といえます。本品には、鉄銅彩の筆描きによる葡萄などの絵文様は施されていません。一方で、鉄を思わせる黒褐色の釉の扱いや、土の素材感を前面に打ち出す姿勢には、鉄と土を軸とする武田氏の作風を見ることができます。

器形は、張りのある丸い胴が口縁に向かってわずかに内へ抱え込むように締まり、下部は細く絞られて小ぶりの高台へとつながります。胴には轆轤による段状の起伏がめぐり、肩のあたりには一段張り出した稜線が立ち上がります。この起伏が器形に引き締まった輪郭を与えています。器面を彩るのは、灰白色の帯、光沢を抑えた橙色の帯、黒褐色の帯が水平に繰り返し重なる縞文です。橙色の帯は乾いたマットな質感を見せ、灰白色の帯はガラス質の光沢を帯びています。黒褐色の帯は焼成の熱で溶けて下方へ流れ、波形や雫のかたちをした釉垂れをつくり出しています。この流れは場所ごとに形を変えるため、器を回すたびに異なる景色が現れます。帯の高さと幅も一周するあいだに揺らぎ、手仕事ならではの律動を感じさせます。器面全体には白い砂粒状の粒子が浮き出し、黒褐色の帯には金色を帯びた鈍い光沢が点在しています。手に取ると、ざらりとした力強い触感が指先に伝わります。

見込み(器の内側)は灰色がかった素地に、青白く白濁した釉が刷毛でなでたように薄くかかり、細かな貫入(釉の表面に生じた細いひび模様)が走っています。中央には透明なガラス質の釉が溜まり、光を受けて静かに輝きます。高台は釉を掛けずに土肌をそのまま見せており、高台内には轆轤の回転による渦状の削り跡が残っています。作陶の過程をそのままとどめた見どころです。

口径約5.5 cmの小さな口と、高さ約4.5 cmの低く安定した姿は、度数の高い蒸留酒を少量ずつ口に含む用途によく合います。見込みの灰色の地とガラス質の釉溜まりに、古酒の琥珀色がよく映えます。量産品とは異なり、轆轤成形から施釉、焼成まで作家自身の手を経た一点もので、縞の重なりや釉の流れは二つとありません。武田敏男氏の作品は海外ではほとんど情報が流通しておらず、国立美術館の収蔵実績を持つ作家の器を手にできる機会は限られています。共箱には作家自筆の箱書「ぐい呑」と署名「敏男」、朱印があり、作陶歴を記した栞も付属しています。

  • 作者: 武田 敏男(たけだ としお、1932-)
  • 作者の代表的な活動歴: [1955年] 金沢美術工芸大学卒業、同校研究科で研究、[1956年] 京都で米沢蘇峯氏に師事、日展入選、[1957年] 北出塔次郎氏の助手として母校に勤務、[1960年] 栃木県佐野の田村耕一氏に師事、益子の塚本製陶所で作陶研究、[1963年] 名古屋工業試験所で釉薬・焼成を研究、[1964年] 栃木県益子に築窯し独立、[1966年] 象土会を結成、[1969年] 日本伝統工芸展入選、[1971年] 日本陶芸展入選、出品作がカナダ・アメリカ巡回展に選抜され京都国立近代美術館に収蔵、[1973年] 日本橋高島屋にて第一回個展(1978年までに同店で計4回)、[1974年] 日本工芸会正会員、[1979年] 横浜高島屋にて個展、[1990年] 第37回日本伝統工芸展入選(鉄銅彩葡萄文鉢)
  • 作品収蔵実績: 京都国立近代美術館
  • 制作年代: 1979年 頃 ~ 1980年代 前半(推定)
  • 商品状態: 非常に良い(欠けなし、割れなし、見込みに貫入あり)
  • 付属品: 共箱(箱書「ぐい呑」、署名、朱印)、栞(作陶歴)
  • 材質: 陶器
  • 寸法: 高さ 約4.5 cm、口径 約5.5 cm、横幅 約6.0 cm
  • 注意: 当店が提供する商品は新品未使用であっても生産時期が大変古いものであり、すべて中古品として掲載しています。商品には経年によるダメージがある場合がありますので、ご理解及びご確認の上で購入をご検討ください。

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