商品情報にスキップ
1 の 55

日展特選・日展会員賞受賞 日展会員 漆芸家 明石 朴景 絵付 讃岐窯 草文盌 和のロックグラス #500

日展特選・日展会員賞受賞 日展会員 漆芸家 明石 朴景 絵付 讃岐窯 草文盌 和のロックグラス #500

通常価格 ¥75,000 JPY
通常価格 セール価格 ¥75,000 JPY
セール 売り切れ
配送料はチェックアウト時に計算されます。

香川漆芸の戦後を牽引した漆芸家であり、日展特選と日展会員賞を受賞し日展審査員も務めた明石朴景氏が絵付を手がけた、讃岐窯の盌です。美術館などの公的資料に記録されている明石氏の作品は漆芸作品であり、陶器に筆をとった本作は、漆芸家として知られる明石氏の別の一面を伝える一品です。付属の芸歴書に記された最も新しい経歴が昭和47年(1972年)であること、そして明石氏が昭和62年(1987年)に受賞した日展会員賞がまだ記載されていないことから、本作は1972年頃から1987年頃(昭和47年〜62年頃)に制作され、高松・屋島山上の常設画廊「遊仙亭」で頒布された作品と推定できます。

明石朴景氏(本名:聖一)は1911年(明治44年)10月、香川県高松市に生まれました。香川県立工芸学校で、のちに蒟醤(きんま)の重要無形文化財保持者(人間国宝)となる磯井如真氏に漆工を学び、1934年(昭和9年)に東京美術学校(現・東京藝術大学)図案科を卒業しています。和歌山県の漆器試験場での勤務を経て、1942年(昭和17年)に高松工芸学校の教諭となりました。戦後は1946年(昭和21年)の第2回日展に「華紋蒟醤色紙筥」で初入選しました。翌1947年には加島信夫氏、窪田良次氏、真子実也氏らと「工芸七彩会」を結成し、同会は1949年に「うるみ会」と改称されています。同じ1947年には音丸耕堂氏らと工芸団体「匠人社」も結成しました。焼け野原となった高松の復興を文化に託して美術館の建設に尽力し、1949年に栗林公園内に開館した旧高松市立美術館では嘱託学芸員として運営に携わっています。1958年(昭和33年)の第1回日展(新日展)では「夜を聞くレコードキャビネット」で特選を受賞しました。その後、1964年に日展依嘱、1966年に日展審査員、1968年に日展会員となり、1987年(昭和62年)の第19回日展では「薫風婉然」で日展会員賞を受賞しています。京都市立美術大学助教授を務めたほか、1969年からは高松短期大学教授を務めました。作風は、花や魚など自然の形を大胆に図案化し、幾何学文様と組み合わせ、黒や朱の漆の地色を生かした斬新なデザイン感覚で知られます。日展ではパネルやオブジェを制作し、漆芸による室内装飾に新しい領域を開きました。1992年(平成4年)2月に高松で逝去し、同年3月には高松市立美術館で回顧展「明石朴景展」が開かれました。高松市美術館には「蒟醤 水仙華紋 篋」(1947年)、「蒟醤 紅梅紋 筐」(1948年)、「雕漆 菖蒲華紋 筺」(1952年)、「漆 松樹 屏風」(1954年)、「漆 海芋図 棚」(1956年)などの作品があり、近年も同館や香川県立ミュージアムで特集展示が行われています。

本作の木箱には、蓋表に「讃岐窯 盌」、蓋裏に「朴景描」の墨書と朱印があり、讃岐窯で作られた盌に明石氏が絵を描いた作品であることが示されています。付属の芸歴書には「日展会員(審査員)」「日本現代工芸美術家協会協議員」の肩書とともに、明治44年の誕生から昭和47年の日本現代工芸美術展審査員までの経歴が印刷されています。余白には「さぬき窯 絵付」と手書きで書き添えられています。芸歴書の末尾には、発行元とみられる「常設画廊 遊仙亭」の名が印刷されています。所在地は香川県高松市国立公園屋島山上で、「日展・伝統工芸展・中央展入選 美術工芸作家作品披露即売」を掲げた画廊であったことが記されています。なお、器を成形した陶工の名は、箱と芸歴書のいずれにも記されていません。

器面には淡い灰緑色の釉が掛けられ、外面全体に細かな貫入が入っています。絵付は褐色から黒褐色の絵具による草文です。高台際の腰から数本の細い線が放射状に立ち上がり、そのうちの一本が口縁近くまで伸びて、茎に沿って小さな点が連なっています。反対側の面にも、点を縦に連ねた草の表現が控えめに描かれています。草の形は写実ではなく線と点に置き換えられており、自然の形を簡潔な要素へ整理する描き方は、図案科で学び自然形の図案化を作風とした明石氏の意匠感覚と通じるものです。器面には黒褐色の粒状の斑点が点在し、一部は金属質の光沢を帯びています。見込みには釉が溜まって光沢のある面をつくっています。腰から下は釉が不規則な線を描いて掛け止められています。高台まわりは無釉で、黒い粒を含む粗い明褐色の土肌が現れ、外側には轆轤目が残ります。高台内は浅く同心円状に削られ、高台脇の無釉部には円形の印が押されています。

口径約13cm、高さ約7.7cmの手に収まる大きさの本作を、当店では大ぶりのロックアイスを浮かべてヴィンテージウイスキーや古酒、熟成日本酒を愉しむ「和のロックグラス(和の酒器)」としてご提案いたします。灰緑色の釉と貫入の上に注がれた琥珀色の酒液は、見込みの釉溜まりとともに器の表情を引き立てます。グラスを傾けるたびに、漆芸家が陶器に描いた草文が目に入ります。香川漆芸の戦後史を担った作家の筆跡を、鑑賞と実用の双方で味わえる一品です。

【芸歴書の文字起こし(掲載用)】
芸歴書
日展会員(審査員)
日本現代工芸美術家協会協議員
さぬき窯 絵付(手書き)
明石朴景
明治四十四年十月 高松市に生まる。
昭和九年 東京美術学校(現芸大)図案科卒業
昭和二十一年 日展 初入選 以後連続入選
昭和三十三年 日展 特選受賞
昭和三十四年 日展 無鑑査
昭和三十九年 日展 出品委嘱
昭和四十年 日展 出品委嘱
昭和四十一年 日展 審査員
昭和四十一年 日本現代工芸美術展審査員
昭和四十二年 日展会員
昭和四十七年 日本現代工芸美術展審査員
日展・伝統工芸展・中央展入選

  • 作者:明石 朴景(あかし ぼっけい、1911年 - 1992年)
  • 作者の代表的な活動歴:[1934年] 東京美術学校図案科卒業、[1946年] 第2回日展初入選「華紋蒟醤色紙筥」、[1947年] 工芸七彩会(1949年うるみ会に改称)・匠人社結成、[1949年] 旧高松市立美術館の開館に尽力・嘱託学芸員、[1958年] 第1回日展特選「夜を聞くレコードキャビネット」、[1966年] 日展審査員、[1968年] 日展会員、[1969年] 高松短期大学教授、[1987年] 第19回日展 日展会員賞「薫風婉然」
  • 作品収蔵実績:高松市美術館
  • 制作年代:1972年頃〜1987年頃(推定)
  • 商品状態:非常に良い(欠けなし、割れなし)
  • 付属品:木箱(蓋表に「讃岐窯 盌」墨書、蓋裏に「朴景描」墨書・朱印)、芸歴書
  • 材質:陶器(施釉、絵付)
  • 寸法:高さ 約 7.7 cm、口径 約 13.0 cm
  • 注意:当店が提供する商品は新品未使用であっても生産時期が大変古いものであり、すべて中古品として掲載しています。商品には経年によるダメージがある場合がありますので、ご理解及びご確認の上で購入をご検討ください。

低在庫:残り1個

詳細を表示する