黄綬褒章受章作家 黒木 国昭 作 綾切子 緑琥珀重ね色被せ 馬上杯 テイスティンググラス #286
黄綬褒章受章作家 黒木 国昭 作 綾切子 緑琥珀重ね色被せ 馬上杯 テイスティンググラス #286
宮崎県を拠点に日本の失われゆく伝統美をガラスという最先端の素材へと昇華させ、国内外で至高の評価を受けるガラス工芸界の最高峰の巨匠、黒木国昭(くろき くにあき、1945年-)氏による極めて格調高い馬上杯です。黒木国昭氏は1945年に宮崎県小林市に生まれ、2026年現在も日本ガラス工芸界の生きる伝説として自らの工房を主宰し、世界的な影響力を持ち続けている重鎮です。1963年にガラス製造企業の現場に入社して以来、特定の流派の徒弟制度に縛られることなく、ドロドロに溶けた原ガラスの熱間成形から緻密なカットにいたるまでの全技術を独学と現場叩き上げで習得されました。1984年に故郷である宮崎県綾町にグラスアート黒木を創設して独立して以降は、海外のガラス技法と日本の古典美学を融合させた独自の芸術世界を確立し、1989年にはガラス工芸分野において当時最年少で国の卓越技能者表彰である現代の名工を受賞、さらに2006年には国家より黄綬褒章を受章するという、職人および芸術家として国内最高峰の栄誉を極められました。
本作は、黒木国昭氏の代名詞であり、一度は歴史の表舞台から途絶えた幻の薩摩切子の技術を徹底的に研究・再解釈して創出した独自のカットガラス技法である綾切子の美学が完璧に宿った名品です。一見すると海外の前衛的なアートグラスのようにも見えますが、その本質は、世界最大級の照葉樹林と清らかな名水を誇る宮崎県綾町の豊かな大自然を器の中に転生させるという、氏の強烈なアイデンティティにあります。手吹きによって極厚に成形されたガラスは、重厚な琥珀色のベースに深みのある緑色のガラス層を重ね合わせた色被せガラスとなっており、その表面に一切の狂いなく精密なカットが施されています。この肉厚な色ガラスの層を傾斜をつけて深く削り落とすことにより、切子特有の光の屈折が生み出され、緑から琥珀色へと幻想的に移り変わる極めて美しいぼかしのグラデーションが表現されています。この色彩の重なりは、綾町の深い森に差し込む神秘的な光や清流の水面をそのまま切り取ったかのような絵画的な風景を見せてくれます。器のフォルムには高貴な馬上杯の様式が採用されており、手仕事による成形ならではの心地よい重量感と、有機的でわずかな個体差を持つ美しい輪郭が、量産品とは一線を画す圧倒的な存在感を放っています。作品の底部には氏の真作であることを証明する銘が誇り高く刻まれており、大切に保管されてきた専用の共箱が確かな来歴を証明する歴史的資料として付属いたします。
当店では、この美術史的な権威と世界のトップレベルの超絶技巧が息づく器を、現代の洗練されたライフスタイルに合わせ、日本の伝統美を手のひらで愉しむジャパニーズコウゲイの至高の酒器(テイスティンググラス)としてご提案いたします。高さ 約 8.5 cm、口径 約 最少8.0 cmから最大8.5 cmという、手の中に美しく収まりつつも豊かな芳香を包み込む絶妙なフォルムは、長い年月をかけて深いコクと高貴な香りを纏った古酒や熟成酒を嗜む際に最高のパフォーマンスを発揮します。馬上杯特有の高い高台(ステム)を持つ構造は、手から伝わる体温が器の中の酒に伝わるのを完璧に防ぐため、繊細な温度管理が求められる古酒のテイスティングにおいて機能的にも極めて合理的です。前面および側面に広がる緑と琥珀の幻想的な風景は、注がれた古酒の美しい琥珀色と見事に共鳴し、日常の晩酌を最高峰の立体アートを鑑賞する贅沢な時間へと昇華させます。黒木国昭氏本人作の一点物や重要作品は、国内外の熱狂的なコレクターや公立美術館が買い詰めているため民間市場に出回る機会は極めて限定的であり、歴史資料としての圧倒的な希少価値を有しています。伝統の牙を現代アートへと進化させた奇跡の結晶であるこの馬上杯は、和洋を問わず現代の洗練されたモダンな空間に完璧に調和し、食卓に確かな品格と唯一無二の存在感をもたらす至高のピースです。
- 作者:黒木 国昭(1945年-)
- 作者の代表的な活動歴:[1963年] 宮崎県内のガラス製造企業である山谷硝子工業株式会社に入社し職人としての歩みを始める、[1974年] 東京のガラス製造会社へ移籍しさらに高度な技法や知識を吸収する、[1984年] 故郷である宮崎県綾町に「グラスアート黒木」を創設して独立する、[1989年] 国の卓越技能者表彰「現代の名工」をガラス工芸分野において当時最年少で受賞する、[1991年] 宮崎県伝統工芸士に認定される、[2006年] 国家より「黄綬褒章」を受章する
- 作品収蔵実績:国立工芸館、宮崎県立美術館、都城市立美術館、エベルトフトガラス美術館(デンマーク)、中国美術館(北京)、世界各国の日本国大使館・総領事館(在外公館)、皇室(天皇皇后両陛下・皇太子徳仁親王殿下・秋篠宮同妃殿下等への献上)、バチカン市国、海外王室への献上・寄贈など多数
- 製作年代:2010年頃(推定、黄綬褒章受章後の円熟期)
- 商品状態:非常に良い(欠けなし、割れなし)
- 付属品:専用共箱、栞 あり
- 材質:ガラス(綾切子、色被せガラス)
- 寸法:高さ 約 8.5 cm、口径 約 最少8.0 cm - 最大8.5 cm
- 注意:当店が提供する商品は新品未使用であっても生産時期が大変古いものであり、すべて中古品として掲載しています。商品には経年によるダメージがある場合がありますので、ご理解及びご確認の上で購入をご検討ください。
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