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日本工芸会会員 石野 泰造 作 穴窯焼成 備前茶盌 和のロックグラス 芥川賞作家 三浦哲郎氏 寄稿栞付き #446

日本工芸会会員 石野 泰造 作 穴窯焼成 備前茶盌 和のロックグラス 芥川賞作家 三浦哲郎氏 寄稿栞付き #446

通常価格 ¥55,000 JPY
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出版社で文学書や雑誌の編集者として第一線の表現者たちと向き合った後、30代で陶芸の世界へ転身した異色の経歴を持つ日本工芸会会員・石野泰造による備前茶盌です。作家の作陶人生を支える根本にあるのは、土そのものが持つ素朴な味わいと、窯の中で薪の炎がもたらす極めて多様な洗礼への探求にあります。本品に付属する栞に掲載された1989年(平成元年)までの詳細な陶歴、ならびに1982年(昭和57年)6月の穴窯築窯以降の精力的な作陶期にあたる記述から、本作は1982年から1989年の間に穴窯あるいは登り窯の過酷な焼成を経て制作された円熟期の作品と推定します。芥川賞作家の三浦哲郎氏も寄せられた寄稿文の中で、人の心を深く理解してきた人物が創る側に回った精進の結晶として石野氏の作陶姿勢を高く評価しています。

石野泰造氏の備前焼において最も評価されているのは、一切の釉薬を施さず、土の選定と薪窯の焼成技術のみによって器表に描き出す複雑かつ重厚な窯変の景観です。添付画像に示された作品の意匠を精査すると、その技術と美意識が遺憾なく発揮されていることが明確に見て取れます。器体の外側は、薪の灰が高温で溶融して定着したオリーブグリーンから黄土色へと至る落ち着いた胡麻(自然釉)の肌と、炎が直接差し込んで生じた情熱的な緋色(赤褐色)の鮮やかなコントラストが対比をなしています。器体全体には僅かな歪みと指跡を感じさせる手捏ね風の造形が施されており、手にした際にしっくりと馴染む立体的な手触りを作り出しています。

特に見どころとなるのは、器の内側にあたる見込みの造形です。見込みの中央には焼成時に用いられた3箇所の貝目跡が残されており、その周囲を取り囲むように鮮やかな円状の緋色が同心円状に広がる見事な火襷の景観が形成されています。高台部分は力強く削り出された無骨な造形であり、釉薬の掛かっていない生の土肌と焦げの境界線が備前焼本来の素朴で堅牢な魅力を強く主張しています。

本作は本来、格式高い茶盌として造形された一品ですが、口径約12.5cm、高さ約7.7cm、重量約460gという適度な重厚感と手に収まる歪み構造は、現代において極上の和のロックグラスとしての機能を完璧に果たします。大きめの氷を浮かべ、長期間熟成された琥珀色の古酒、ヴィンテージウイスキー、あるいは熟成泡盛などを注ぐことで、見込みに広がる同心円状の緋色とお酒の色彩が液体を通して美しく揺らめきます。海外市場では非常に入手困難な日本の伝統工芸の真作であり、お茶の道具としてはもちろんのこと、触覚と視覚の双方で日本の土と炎の美学を心ゆくまで堪能できる最高峰の酒器として提案いたします。

 

《下記、栞の内容(抜粋)》

ごあいさつ(石野 泰造、日本工芸会正会員、1942-)

土そのものの味わいをもつ備前焼にひかれ、作陶生活に入りました。炎の洗礼により様々な景色を呈してくれる備前の土。この恵まれた土を、用と美の両面から、特に焼成に心がけた作品にしたいと思います。ご批判をお聞かせください 


石野君のこと(三浦 哲郎、1960年 芥川龍之介賞受賞作家、1931年-2010年)

友人の石野泰造君が作陶に打ち込むようになってから、もう何年になるでしょうか。今ここに、彼のこれまでの精進の結晶の一つがあります

石野君は、長く出版社にいて文学書や文芸雑誌の編集に携わってきた人です。物を創る人たちと、じっくり付き合い、その育て上げてきた仕事を理解し、励ましてきた人なのです。物を創る人の心というものを深く知っている人なのです。その彼が、今度は自分で物を創る側の人間になりました。まさに刮目してその成果を待つべきではありませんか

どうぞ石野君の作品を手のひらにのせて眺めてやってください。もしよかったら、長く手許に置いて可愛がってやってください

 

  • 作者:石野 泰造(いしの たいぞう、1942年- )
  • 作者の代表的な活動歴:1967年早稲田大学文学部卒業後、河出書房新社にて文学書および雑誌「文芸」の編集に従事。1975年陶芸を志して退社し、1977年愛知県窯業高等訓練校を修了。同年岡山県和気町に登り窯を築窯し独立。1979年日本伝統工芸展初出品初入選(以後1982年、1983年、1984年、1985年入選)。1981年イタリア・ファエンツァ国際コンクール入選。1982年6月穴窯を築窯。1985年ハワイ大学芸術学部講師。1989年津山鶴山ホテル「児島高徳像」レリーフ制作。銀座三越にて10周年個展開催など個展多数。
  • 制作年代:1982年〜1989年(昭和57年〜平成元年)
  • 商品状態:非常に良い(欠けなし、割れなし)
  • 付属品:専用共箱、包布(黄布)、作家略歴・三浦哲郎寄稿文掲載栞
  • 材質:陶器(備前焼・無釉焼成)
  • 寸法:高さ 約 7.7 cm、口径 約 12.5 cm、重さ 約 460 g
  • 注意: 当店が提供する商品は新品未使用であっても生産時期が大変古いものであり、すべて中古品として掲載しています。商品には経年によるダメージがある場合がありますので、ご理解及びご確認の上で購入をご検討ください。

低在庫:残り1個

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