土岐市指定無形文化財保持者 皇室献上窯 陽山窯 水野 澤三 作 鼠志野ぐい呑 和のショットグラス #353
土岐市指定無形文化財保持者 皇室献上窯 陽山窯 水野 澤三 作 鼠志野ぐい呑 和のショットグラス #353
1927年に岐阜県土岐市に生まれ、美濃陶芸界の重鎮として確固たる地位を築いた陽山窯の水野澤三(みずの たくぞう)による鼠志野ぐい呑です。水野澤三は1945年より12代陶祖・加藤景秋に師事して美濃焼の基礎を学んだ後、京都美術専門学校日本画科を卒業し、人間国宝・富本憲吉のもとで繊細な描写力と格調高い造形美学を体得しました。1981年および1982年には昭和天皇・皇后両陛下へ、1986年には三笠宮崇仁親王殿下へ作品を献上する栄誉に浴し、2007年に岐阜県伝統文化継承者顕彰を受章、2008年に土岐市二宮文化賞を受賞したのち、2010年には土岐市指定無形文化財(瀬戸黒の技法)保持者に認定されました。当店では、日本画の素描力と美濃桃山古陶の精神が高次元で融合したこの格調高い酒器を、伝統的な盃としてはもちろんのこと、琥珀色の古酒や熟成ウイスキーの濃厚な旨味を静かに味わうヴィンテージ・ショットグラスとして世界へご提案いたします。
本作の細部を鑑賞すると、水野澤三が長年の半地上式穴窯焼成で極めた鼠志野の真髄が凝縮されています。高さ約5.0cm、口径約5.5cmの手に心地よく馴染む円筒フォルムの表面には、素地に鉄泥(鬼板)を施した上に分厚く掛けられた長石釉が薪窯の高温によって美しく溶融し、志野特有の柚肌やカイラギ状の繊細な貫入と縮れを創出しています。白濁した分厚い長石釉の隙間からは、下地の鉄分と炎の化学反応による濃密な緋色(火色)と深みのある鼠色の景色がドラマチックにのぞいており、見込み(器の内側)から唇を当てる口縁部に至るまで温かみのある絶妙な風合いを見せています。高台脇から底部にかけては力強く削り出された無釉素地の粗い土味が露呈しており、作家自身の削り銘である「たく」の印銘がしっかりと刻まれています。
制作時期につきましては、1967年に陽山窯へ半地上式穴窯を築造して以降、1980年代の昭和天皇両陛下や三笠宮殿下への作品献上を経て、志野や瀬戸黒における独自の窯変表現と造形美が円熟期を迎えていた1980年代から1990年代頃に制作された真作と特定されます。作品本体には割れや欠けがなく、長石釉の発色や緋色の景観、土肌の状態ともに非常に良好なコンディションを保っています。蓋表に作家直筆で「鼠志野 ぐい呑」と墨書され「たくぞう」の落款と朱印が捺された専用の共箱、ならびに共布が付属する完全なコンディションの逸品です。
- 作者: 水野 澤三(みずの たくぞう、1927年-2015年)
- 作者の代表的な活動歴: [1945年] 陶祖12代・加藤景秋に師事、[1952年] 京都美術専門学校日本画科卒業後、人間国宝・富本憲吉に師事、[1981年・1982年] 昭和天皇・皇后両陛下へ作品献上、[1986年] 三笠宮崇仁親王殿下へ作品献上、[2007年] 岐阜県伝統文化継承者顕彰受章、[2008年] 土岐市二宮文化賞受賞、[2010年] 土岐市指定無形文化財保持者(瀬戸黒)に認定 作品収蔵実績: 皇室献上歴、正眼短期大学等
- 制作年代: 1980年代–1990年代頃
- 商品状態: 非常に良い(欠けなし、割れなし)
- 付属品: 専用共箱、共布 あり
- 材質: 陶器(美濃焼・鼠志野・刻銘)
- 寸法: 高さ 約 5.0 cm、口径 約 5.5 cm
- 注意: 当店が提供する商品は新品未使用であっても生産時期が大変古いものであり、すべて中古品として掲載しています。商品には経年によるダメージがある場合がありますので、ご理解及びご確認の上で購入をご検討ください。
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