北国風雪賞受賞 能登大社焼創始者 磯見 忠司 作 真葉手 筒茶碗 和のロックグラス #441
北国風雪賞受賞 能登大社焼創始者 磯見 忠司 作 真葉手 筒茶碗 和のロックグラス #441
洋画界の重鎮・石井柏亭に師事して絵画的構図力を修得し、近代九谷焼の名匠・北出塔次郎の門下で高度な陶技を修めた後、陸軍士官学校を経て金沢美術工芸大学の前身である美術工芸石川要陶芸科を卒業した陶芸家、磯見忠司(いそみ ただし、1923年-1999年)による能登大社焼(大社窯)の真葉手筒茶碗です。1948年(昭和23年)、能登一の宮・気多大社のお膝元である石川県羽咋市寺家町にて開窯した磯見は、日展や朝日陶芸展、現代美術展で入選・受賞を重ね、第5回文部省選抜展では石川県代表として出品されたほか、石川県文化活動奨励賞や第7回北国風雪賞を受賞しました。さらに国立能登青年の家や羽咋市役所など公的施設の大型陶壁レリーフを多数手がけ、地域工芸の発展に大きく貢献しました。本作は、付属する桐製共箱の「大社焼真葉手 筒茶碗 磯見忠司 造」という箱書の筆致および真葉手技法が造形・釉調ともに最高度の熟達を見せる1980年代後半から1990年代初頭(昭和60年代〜平成初頭)に制作された真作であると推定します。箱には緑色の真田紐が添えられ、作品の保存状態は極めて良好です。
本作品の最大の価値は、大社窯が独自に開発・確立した独創技法である「真葉手(しんようて)」が、大型の筒茶碗という迫力ある造形の上にダイナミックに展開されている点にあります。真葉手とは、国指定天然記念物である気多大社神域の原始林周辺に自生する実物の植物の葉を器物に貼り付け、1,000度を超える窯の中で焼き切ることで、葉の輪郭や細かな葉脈をそのまま器表に立体的に浮き上がらせる極めて難易度の高い技法です。添付画像を確認すると、地殻や樹皮を思わせる荒々しい削り肌と力強いテクスチャーの上に、青灰色や黄色、濃茶色が複雑に交差する重厚な釉相が形成されており、その正面には実物の葉の微細な葉脈一本一本がくっきりと白青色に精密定着しています。大地のような豪快な素地肌と、自然が織りなす繊細な葉脈の対比は圧巻であり、高台脇には大社窯の確証である「大社」の四角刻印が鮮明に打刻されています。
高さ約9.0cm、口径約11.2cmという重厚感溢れる大振りの筒型フォルムを持つ本作品を、当店では現代の洗練されたライフスタイルに合わせ、大きなロックアイスを浮かべて古酒やヴィンテージウイスキー、熟成日本酒、あるいはスピリッツを愉しむための格調高い「和のロックグラス(和の洋酒器)」としてご提案いたします。手に触れた際の無骨でダイナミックな土の質感と、氷が溶けるにつれて移ろい行く酒の琥珀色、そして美しく浮かび上がる真葉手の植物模様が相まって、卓上に唯一無二の工芸美をもたらします。神域の自然と洋画の表現力、そして九谷陶技が融合した真作であり、鑑賞と実用の双方で日本の伝統工芸の神髄を存分に堪能できる逸品です。
- 作者: 磯見 忠司(いそみ ただし、1923年-1999年)
- 作者の代表的な活動歴: 石井柏亭・北出塔次郎に師事。金沢美術工芸大学前身卒業後、1948年に能登大社焼を開窯。日展入選多数、第5回文部省選抜展石川県代表出品、石川県文化活動奨励賞、第7回北国風雪賞を受賞。
- 作品収蔵・陶壁実績: 国立能登青年の家、羽咋市文化会館、羽咋市役所など公的施設の大型陶壁制作多数
- 制作年代: 1980年代後半〜1990年代初頭(昭和60年代〜平成初頭)
- 商品状態: 非常に良い(欠けなし、割れなし)
- 付属品: 専用桐共箱(「大社焼真葉手 筒茶碗 磯見忠司 造」墨書・貼紙あり)
- 材質: 陶磁器(真葉手・灰釉)
- 寸法: 高さ 約 9.0 cm、口径 約 11.2 cm
- 注意: 当店が提供する商品は生産時期が大変古いものであり、すべて中古品として掲載しています。経年による変化についてご理解の上で購入をご検討ください。
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